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銀イオン・銅イオンQ&A
銀イオン・銅イオンに関して、よくあるご質問とその答えをまとめました。
銀イオンQ&A
- 銀イオンと銅イオンって何ですか?
- 銀(銅)が電荷を帯び、溶媒内にイオン化状態で溶け込んでいる状態です。詳細については下記ページをご覧ください。
銀イオン・銅イオンの公開データ
- 銀って何ですか?
- 原子番号47番の元素。元素記号Ag。
金と並び称される貴金属。銀の単体は、銀白色金属結晶で立方最密構造。電気および熱伝導率が金属元素中最大の良導体。また、延性、展性は金についで大きい。地殻中の存在度は少なく、0.08ppmである。海水中に6×10-5μg・dm-3存在する。融点は961℃。沸点は2,155℃。
- 銀と水銀は同じですか?
- 銀と水銀は日本語だと似ている表現になりますが、まったく別の金属になります。銀が水に溶けても水銀にはなりません。
※銀:Ag「silver」、水銀:Hg「mercury」
- 「銀」が水に溶けたら、「水銀」になる?
- それは違います。「銀」と「水銀」は全く別の物質です。例えば、鉄がどのような変化をしても銅にはなりませんよね。同じように銀が変化して水銀になることは絶対にありえません。
- 銀イオン製品の一部に効果がなくて自主回収した商品があると聞きましたが、銀イオンには抗菌効果がないんですか?
- 他社製品の話になりますが、公正取引委員会から注意を受け自主回収を行った銀イオン製品が実際にあります。
ただし本件の問題は、製品自体に常識的な問題があったことを指摘しており、銀イオンに抗菌効果が無いという事を注意しているわけではありません。
【自主回収した製品の共通例】
・商品が実際に持つ効果を超えた過剰な表現をしてしまった
(実際のものよりも著しく優良であると示してしまった)
・銀イオン(銀系抗菌剤)を含む抗菌成分が充分でなかった
・商品の効能効果を自主確認していなかった
本件についての日本イオンの詳細な見解は下記をご参照ください。
日本イオンの見解 「公正取引委員会に関係した銀イオン商品について」
- 銀歯が体に良くないて噂を聞いたんですが、それは銀が体に良くないという事なんでしょうか?
- これは間違った噂になります。
70年代まで広く普及していた銀歯には「歯科用水銀アマルガム」という歯科治療材料が使われていました。「歯科用水銀アマルガム」の組成は、水銀50%銀35%・スズ9%・銅6%・少量の亜鉛で作られているのですが、この中の『水銀』が口の中で劣化腐食することで 溶け出し、体内に吸収されてしまう可能性があるとして、近年になり問題視されているのです。
つまり、銀歯に使われていた水銀が体に良くないというのが正しい認識であり、銀が体に良くないというのは間違った認識になります。
- 銀イオンの働きは殺菌、それとも静菌?
- これはどちらも当てはまる表現です。
(「静菌」とは“細菌を増殖させない状態”、「殺菌」とは"細菌が生きていない状態"を示すとします )
たとえば、大腸菌の増殖力より強力に銀イオンが「静菌」すると、その環境の大腸菌は増殖できず寿命と共に減少、結果として完全に死滅させることができ、銀イオンによって大腸菌を「殺菌」できたということになるのです。
つまり「静菌と殺菌どっちの方が強力なの?」という質問は根本的におかしいという事になりますね。
- ナノシルバー(ナノ銀)と銀イオンは違うんですか?
- 厳密に言うと違います。
2000年代に入ってから、銀の抗菌能力は急激に認知度を高めました。 ある時は「銀イオンAg+」、またある時は「銀ゼオライト」や「銀コーティング」と言われ、商品のPR材料に使われてきた銀による抗菌ですが、2006年に入り日本国内では「ナノシルバー(ナノ銀)」という言葉がよく出てくるようになりました。
どの表現も銀を使った抗菌原料を指していますが、厳密に言うと素材原則として「銀イオンAg+」「銀系抗菌剤」「ナノシルバー」の3種類に分類されます。
これらは、同じ銀の抗菌剤であっても「性質・特徴・殺菌システム・使用方法」において全く違う抗菌原料になります。
- 銀は防カビ効果もあるんですか?
- あります。銀は殺菌能力だけでなく、防カビ能力も持ち合わせております。
しかし、その防カビ能力は極めて高いわけではなく、実用的に使うためには銀の効果を効きやすくする工夫が必要になってきます。(例えば、お風呂のお湯に銀イオンだけを溶け込ませた場合、浴槽周りに効果があるとは思いますが、天井付近の防カビは難しいと思われます)
- ナノシルバーが蛍の養殖時、防カビ対策で有効だって聞いたんですが…
- 2006年、某テレビ局にてナノシルバー(ナノ銀)が蛍の養殖に役立っているとピックアップされました。その後、弊社は多くの方からご質問・ご購入希望等を頂きましたので、ここで簡単にご説明させていただきます。
銀の防カビ能力は薬剤に比べ格段に良いというワケではないのですが、毒性が低く環境汚染を起こさない点から、注目されたようです。本件の詳細に付きましては、下記リンク先にてご確認ください。
板橋区ホタル飼育施設
- 魚の病気対策で銀を検討しているんですが…
- 銀イオンはある一定の濃度を越してしまうと魚の健康を害することが研究の結果にて知られています。しかし、弊社ではこの濃度を徹底的に管理することで、良い結果を出した経験があります。
この件に関しましては、お客様のご協力を頂くことが条件で、弊社は経験的なアドバイスをさせて頂くことは可能です。ご興味のある方は、ぜひ一度ご連絡下さい。
- 銀イオンは塩素と化合して塩化銀になるのでは?
- 塩化銀ができるかできないかの話で言えば、塩化銀は生成されます。
ただし、殺菌成分として利用できないと考えるのは誤りです。
銀イオンは水中に含まれている塩素イオン(Cl-)と反応して塩化銀を生成しますが全ての銀イオンと塩素イオンが反応して消失してしまうワケではありません。銀イオン殺菌法を利用する際は、これらの減少率を見越して少し多めに添加して利用したり、銀イオン測定器を使用して濃度管理したりしながら、仕様設定を定め、利用する事が重要なポイントとなります。
塩素剤だって、水中成分との反応や揮発などにより濃度が減少するのが当たり前ですから、それを見越して使用設定を定め、その上で利用していますよね。
※海水や一部の温泉水のように塩分を豊富に含んだ水の場合は、水中に含まれる塩分濃度が高すぎるため、銀イオン殺菌法が適さない場合もあります。 (フミン質などを含む場合は、銀イオンがイオンの状態を長く保てる事例もあります)
殺菌目的で利用されている次亜塩素酸(HClO)や次亜塩素酸イオン(ClO-)のことを「塩素剤」や「塩素」と称する事がありますが、当然これらは塩素イオンではありません。
なお、銀イオン殺菌法を利用していると、カルキが付くような水回りの場所に、塩化銀が付いてシミのようになることがあります。この汚れは、専用の洗浄剤「イオンマジック」にて除去することができます。
- 細菌が死滅するのだから、人体に影響がないとは言えないのでは?
- 細菌は単細胞の生物です。つまり細菌はひとつの細胞組織だけで生命活動をしている生物であり、細胞の中に銀イオンが浸入することは死滅に直結するダメージとなってしまうのです。
一方、人や動植物は複合細胞の生物であり、何億個もの細胞が集まりひとつの生物体となっています。ひとつの細胞の損傷が全体の死には直結しないのです。
もし、人や動植物が体内に過剰の銀イオンを取り込んだとしても、余分な銀イオンは、新陳代謝機能や免疫機能により、速やかに体外へ排出されるという生理機能を持っています。
- 銀イオンは、なぜ塩素殺菌のような皮膚への刺激感がないのですか?
- 銀イオンは還元系の殺菌成分ですので 、生物の組織にダメージを与えることがありません。そのため皮膚への刺激感がない殺菌方法となっています。なお、塩素剤は酸化系の殺菌成分であり、有機物である生物の組織を損傷します。そのため、皮膚への刺激感が感じられます。
- 銀イオンを飲用すると体調が良くなると聞いたことがあるのですが、本当ですか?
- 欧米や韓国では、健康のために銀イオン水を飲用する民間医療が盛んにおこなわれております。
- 銀沈着症という病気があり、銀イオンは人体に有害だと聞いたことがあるのですが本当ですか?
- 米国環境保護庁(EPA)の飲料水規則によれば、飲料水中の銀の規制値は 0.1ppmとなっており、銀化合物による発癌性、急性暴露、慢性暴露による影響を否定しています。
銀を摂取したことによる病害としては、銀沈着症が挙げられます。
銀沈着症は皮膚の色素沈殿であり、皮膚が灰青色になりますが、有害作用・機能障害の報告はなく、 その他の健康障害とは関連しないと考えられています。現在の最新医療の見地からは、銀沈着症のメカニズムは、慢性暴露の代謝過程の一部と考えられ、遺伝的要因も関係した、正常なプロセスによる銀の排出ができない代謝異常が起こっていたものと推測されています。
銀が体内に1g以上蓄積された場合に銀沈着症が生じる可能性があるという話もありますが、仮に銀イオン濃度0.1ppmの水を飲んで銀を1g分摂取するためには、約10トンの銀イオン水を一気に飲む必要があります。もちろん、銀イオン濃度が1,000ppmを超すような高濃縮液を1リットルほど一気に飲めば、すぐにでも銀の摂取量を1g以上にすることができますが、現実的にそのような濃度で銀イオンを使用する事例はありません。
なお、日常的に、0.1ppmほどの銀イオン水を毎日1リットル飲み続け、その銀が体外に排出されず100%体内に蓄積したと仮定しても、27年間以上の月日が必要となります。なお、この説明では、「銀が体外に排出されず100%体内に蓄積したと仮定」しましたが、実際には体内に飲食された銀の大部分は蓄積されずに体外に排出されることが確認されています。
銀は古くから民間の内服薬として医療に用いられ、その歴史は1,000年以上になります。このような治療目的のケースで、銀化合物や銀を含む薬剤を多量に内服や静脈注射したときに、銀沈着症が生じるケースがありました。しかし、銀沈着症の臨床例を追跡調査した研究においては、2年から3年の間に、30から40回の静脈注射で 銀を0.9gから1.5gを投与した場合でも銀沈着症の発生は少数だったと報告されています。
- 高濃度の銀イオン濃縮液を飲んだ時に体に害が出る"可能性"があるのであれば、銀イオンは危ない成分と言えるのではないか?
- この質問の道理で銀イオン水が危ないと言われてしまうのであれば、私たちが普段から口にしているお醤油を使った料理は危険物扱いになってしまいますね。おいしい蜜柑もいっぱい食べれば皮膚に色素が定着して指が黄色くなったりしますが、この道理だと危険物扱いになってしまいます。何やらナンセンスな話ですよね(笑)
もちろん、私どもは、どんな成分であろうと摂り過ぎはよくないと考えています。
- 塩素殺菌と銀イオン殺菌の排水時の注意を教えてください
- 次亜塩素酸ナトリウムを通常の殺菌目的で利用している場合は、高くても数ppm程度ですので、そのまま排水しても環境に影響はありません。
しかし、次亜塩素酸ナトリウムを配管洗浄などに利用する場合は高濃度(50ppm以上)で利用しますので、そのまま排水すると、河川などの動植物の生息に悪影響をおよぼすことがあります。配管洗浄のために次亜塩素酸ナトリウムを高い濃度で使用した場合には、排水するときに十分な水で希釈するか、チオ硫酸ナトリウムなどの中和剤で中和処理するなどの注意が必要となってきます。
銀イオン殺菌の場合には、銀イオン殺菌装置で実質的に得られる最高濃度の銀イオン水は濃くても0.5ppm程度ですので、この水を自然界に排出しても、環境中の動植物の生息に悪影響をおよぼすことはありません。
- 厚生労働省から出ている管理要領には、「銀イオンは残留性がない」と記述されていますが本当ですか?
- 結論から申し上げますと、「残留性はあります」。
厚生労働省が出した「レジオネラ感染症の防止管理要領」には、「オゾン、紫外線、銀イオンは消毒効果に残留性がないため、必ず、塩素系薬剤と併用して使用する必要があります。」と記述されていますが、その表現は説明的に不十分な点があることを厚生労働省自体が認めています。
詳細を説明いたしますと、当時は、24時間風呂などの業界で銀系抗菌剤などを塗布した(あるいは混入させた)抗菌濾材が普及しておりました。その場合は、銀イオンがその抗菌濾材の表面に留まるシステムでしたので、銀イオンが水中へ溶出されることはなく、必然的に水中への残留性はありませんでした。
本来、「銀イオン」というのは「水中に溶解した銀の原子」を意味する言葉ですが、当時の厚生労働省は、「銀イオン」という言葉が、「銀系抗菌が塗布された抗菌濾材」のことを意味すると捉えてしまったため、管理要領には、「銀イオンには残留性がない」という誤った認識の記述をしてしまったとのことです。
なお、水中に溶出された銀イオンの殺菌効果や残留性は、戦前の時代から学術的に周知されているも世界的な常識です。
銀イオンを水中に溶出させるシステム(水中添加型)である「銀イオン発生装置」や「溶解性の銀イオン薬剤」などは、塩素剤と同様、残留性のある殺菌方法であるということが正しい認識になります。
- 銀イオン濃度の測定はできますか?
- 水中の銀イオン濃度であれば、銀イオン測定器と専用試薬を用いることで濃度測定が可能です。
メーカーや機種により仕様が異なりますので、ご利用目的にあった銀イオン測定器を利用する事をお勧めいたします。なお、日本イオンでは、平成25年10月に「銀イオン測定器AGT-131」および「銀イオン試薬NI-Ag+」を新開発し、発売を開始いたしております。
・銀イオン測定器AGT-131
・銀イオン試薬NI-Ag+
AGT-131は水中の銀イオン濃度を0.00〜0.25ppm(mg/L)の範囲でデジタル表示測定できる小型軽量の測定器です。水処理殺菌として銀イオンを用いる際の濃度域(0.00〜0.25ppm)をよりスムーズに正確かつ安定的に測定する事を目的にして開発されました。
- 銀イオンの濃度管理は必要ですか?
- 銀イオン濃度は浴槽水の汚染が通常程度のものであれば、比較的安定しているので、塩素のように頻繁に濃度管理をする必要はありません。一般的には、浴槽の容量に合わせたメーカーの推奨する電流値と運転時間の設定で使用し始めて、その後、メーカー(または販売代理店)に銀イオン濃度を確認してもらいながら、設定調整することで十分です。
ただし、公衆浴場法や旅館業法が適用される浴場などの場合は、衛生管理のために殺菌成分の濃度を自主管理することをお勧めしております。
- 銀イオン殺菌装置の運転はどのようにするのですか?
- 銀イオン殺菌装置の運転は、所定の銀イオン濃度となるように電流値と週間プログラムタイマーのON/OFF時間を設定するだけの自動運転です。
通常、入浴時間中で、塩素時間差併用の場合=0.04〜0.1ppm、塩素同時併用の場合=0.02〜0.06ppmを所定の銀イオン濃度とします。具体的には、入浴利用時間の約1時間前にタイマーで電流を流し、入浴時間までに銀イオン濃度を所定濃度にさせます。さらに、入浴利用時間中は電流をタイマーで間欠的にON/OFFさせて、銀イオン濃度が消滅する分を補充するようにします。
- 銀イオン殺菌を利用すれば配管洗浄は必要ありませんか?
- 配管洗浄や浴槽を換水しての殺菌洗浄などは、レジオネラ属菌の発生源であるバイオフィルムを減少させて、塩素殺菌や銀イオン殺菌の効果を確実なものとするために必要不可欠なことです。厚生労働省や保健所の指導にしたがって、きちんと実施することをおすすめします。
- 温泉に銀イオン殺菌を利用する場合の注意点は?
- 塩素と同じように、銀イオンの場合も、温泉の泉質によって有効性は微妙に違ってきます。銀イオン殺菌装置の販売店やメーカーに相談して、事前に適合性テストをおこない、その温泉水に対する有効性を確認してから設置導入することをおすすめします。
- 銀イオン殺菌装置の電気的な安全性は?
- 銀イオン殺菌装置(銀イオン電解法)は通産省の電気取締法による承認を得て製造されているもので、電気的な危険性はありません。
- 塩素系殺菌剤を入浴施設で利用することにどのような問題があるのですか?
- 塩素系殺菌剤は、多量の有機物汚染があると有機塩素化合物という発ガン物質を生成することがわかっています。浄水場で有機物汚染を取り除かれた水道水であれば、塩素系殺菌剤は有機塩素化合物を生成することなく、"安全なもの"として利用できます。
しかし、浴槽水の場合には、人が持ち込む汚れ(ほとんどが有機物)の総量は水道水より桁違いに多いのです。有機物を多く含む浴槽水に塩素系薬剤を添加すると、塩素系薬剤は初期反応として有機塩素化合物になり、その後、化合する有機物がなくなってから初めて、塩素系薬剤は強い殺菌効力のある遊離残留塩素を生成します。
入浴利用者数が非常に多い施設や汚染度合いが高い施設では、塩素殺菌のみを用いて殺菌処理をおこなうことは、塩素系薬剤の過剰使用に行き着き、有機塩素化合物を大量に生成することとなります。私たちの生活環境を汚染し人々の健康を害する恐れや、自然の動植物の生態系や自然環境にまで悪影響を与える可能性があるのです。
- 銀イオンの使用規制はないのですか?
- 日本の水道水の水質基準には、銀イオンの含有についての記述はありません。米国では水道水の基準として銀イオンの含有量を0.1ppm以下にすることが規制されていますが、この数値はそれ以上では毒性があるということではなく、水質維持のための指標値です。
- 銀イオンの自然環境への影響は?
- 排水中では、銀イオンは活性がなくなり濃度も検出限界以下まで希薄化されていますので、排水が河川に流れても自然界への影響はありません。銀イオンは、塩素のように排水中で発ガン性の有機化合物を作り毒物として自然界に長期間残留することもありません。
- 銀イオンの魚への影響は?
- 高濃度で活性な銀イオンは、水中のプランクトンを死滅させるため、魚の生育環境を維持することは困難になります。また、銀イオンが魚のエラに吸着してしまうため、エラ呼吸を阻害することがあります。実際にご使用される場合は水中に溶け込ませる銀イオンの濃度管理が大事になってきます。
コラム:「あなたの手にも銀イオンがいっぱい!!」
銀製のアクセサリーや100円銀貨は何気なく触れている人でも、何か銀イオンと言われると、水銀と同じ重金属で、ちょっと危険な物質と思っている人もいるでしょう。
そんなことはありません! 化学薬品の硝酸銀(希釈溶液は目に入れても安全で、強い殺菌力があるので、昔は目薬としてよく使われたそうです)などを水に溶かしても簡単に銀イオンを得ることができます。
もっと簡単に銀イオンを触れてみたい方は、銀製のアクセサリーや100円玉を、ちょっと濡れた手で握っていてください。数分後、その手の表面には、たくさんの銀イオンが自然に溶け出しています。もちろん、舐めても毒ではありませんのでご心配なく。
実際には、"自然に"といっても、それは手にわずかに付いていた塩分が水に混じり、微弱な電流が流れ、銀をイオン化して銀イオンが少し溶け出してきたという訳です。
銀イオンってそんなに特殊なものでも、有毒なものでもないというのが、おわかりいただけましたでしょうか?
銅イオンQ&A
※以下で記述されている内容はすべて溶出型に関することです
- 殺藻後、銅イオンはどうなるのですか?
- 銅イオンは、水中の藻類、微生物やマイナス電荷の微細物質と吸着した後、金属状態の銅、あるいは安定物質としての銅化合物に変わります。そして、水中の浮遊有機物などと凝集し、大きな粒子状となって濾過器で取り除かれます。
- 銅イオンに適した水温は?
- 水温が10℃以上であれば、銅イオンは温度変化に関係なく定率で発生します。しかし、10℃未満の低温になると、水の電気抵抗が上昇し、電解効果が低下するため、イオン発生率が低下します。
ただし、水温が10℃未満になると、藻の増殖活動も不活性になるので、銅イオンが発生しなくても緑藻の発生で困ることはないようです。
- 銅イオンの使用可能水質は?
- 通常の水道水基準の水質であれば、銅イオンの効果に問題はありません。温泉や特殊な水の場合には、水を持ち込んで(送付して)いただくことで実際に適合検査をし、判断いたします。
- 銅イオンの使用規制はないのですか?
- 日本の水道水の水質基準で、銅は水に金属味、色が付くのを防ぐための規制値として1ppm以下に規制されています。また環境汚濁法による排出基準では銅濃度3ppm以下と規制されています。
- 銅イオンの自然環境への影響は?
- 排水中では、銅イオンは活性がなくなり、濃度も検出限界以下まで希薄化されていますので、排水が河川に流れても自然界への影響はありません。銅イオンは、塩素のように排水中で発ガン性の有機化合物を作り毒物として自然界に長期間残留することもありません。
- 銅イオンの魚への影響は?
- 高濃度な銅イオンは、水中のプランクトンを死滅させるため、魚の生育環境を維持することは困難になります。また、銅イオンが魚のエラに吸着してしまうため、エラ呼吸を阻害してしまいます。
日本イオン 株式会社 [営業時間]8:30〜17:00 [定休日]土・日・祝日 |